ファブリ-病は、希少疾病といわれ、ライソゾーム病の1つで、患者数が少ない病気です。 見た目には解らない症状を持ち、その症状には個人差があります。就学上、就労上においても生活上の困難さを抱えています。患者が全国に点在しているために、同じ課題を抱える患者・家族が連絡を取り合うことも難しく、情報不足に加え専門医が不足しているために、必要以上の悩みや不安にさらされています。
私たち、(一社)全国ファブリ-病患者と家族の会(別称:ふくろうの会)は、全国各地でセミナー・シンポジウム(勉強会)を開催しています。積極的に参加することで、最新の医療情報で、最新の治療が正しくできているのか自らチェックし、今後の新たな治療への取り組みや、活力ある生活をするための手立てを習得できるような内容となっています。発症しているのに診断が確定していない方や発症していないために気づいていない方、また一般の方にも理解促進を兼ね、あまねく広く啓発活動をしています。また患者・家族が懇親を深めること で、医療向上にも寄与することを目指しています。
全国5ブロック(北海道東北ブロック/関東甲信越静ブロック/中部北陸ブロック/近畿中四国ブロック/九州沖縄ブロック)に分け、7主要地区(札幌・仙台・東京・名古屋・大阪・福岡・那覇)でシンポジウム、セミナーを毎年実施しています。札幌と那覇は隔年で開催、これ以外に県単位のセミナーも実施、山梨でのキャンプ活動、国際シンポジウム等も随時開催しています。~悩みを解消して活力ある生活を、人生生き生き︕~早期発見・早期診断・早期治療・継続治療をテーマに全国の啓発活動をしています。海外活動は毎年㋅ごろにFINが開催するExpert Meetingに複数で参加。2月のサンディエゴでのWORLDシンポジウムに参加。11月のアジアでの希少疾病のシンポジウムに参加。
私たちは、現在4つの治療薬が出来ました。(H30)ファブラザイム(サノフィ)、リプレガル(大日本住友製薬)、ミガラスタット(アミカス・経口薬)、アガルシダーゼ ベータBS点滴静注『JCR』(JCRファーマ)。今後はさらに増えることが予測され、iPS細胞研究による再生治療も進み、ゲノムを含む遺伝子治療にも活路を見出していかなくてはなりません。
行政では40年ぶりに立法化され、疾病数を増大して難病法、児童改正福祉法、障害者総合支援法が施行されています。ファブリ-病はライソゾーム病の1つとしていずれにも入っており、国の指定難病となり、高額医療費助成の対象となっています。 これからの私たちは、法律が出来たことにより、立ち位置が明確になりました。医療制度が変⾰される中で、一歩前に出る努力が求められます。国が始めるデータ登 録にも協力したり、QOL向上の為の意見は各地域協議会に提案し、繁栄していかなくてはなりません。希望をもって、活力ある生活をできるように、また誰にでも起こり得る疾病だから、社会が包含して、確かな医療制度を作り、それを受け入れる共生社会の実現こそ患者会の目的と考えています。
是非皆様のご支援をお待ち申しています。