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新年のご挨拶

2022年1月1日

「2022年は会設立20周年の年 20年の御礼と今後の展望」
―コロナ後を見据えて・新なステージ作りは次世代の為にー

  皆様 明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願い致します。

  昨年も新型コロナで始まり、新変異株オミクロン株で終わりました。今年は感染の危機との闘いが3年目に入ります。一日も早く、今の閉塞した日常から元の穏やかで静かな日常に戻ることを願ってやみません。一方海外はオミクロン株のパンデミック(世界的大流行)から抜けだせるかどうかの“重大な試練になる年”と言われています。

  そんな状況下、当会は設立20周年を迎えます。2002年9月に任意団体として「全国ファブリー病患者会」が出発しました。2004年・2006年に酵素補充療法の治療方法が出来、その後のリーマンショックや幾多の災害(地震・水害)に見舞われましたがその都度、力強く療養生活を乗り越えてきました。特に2008年には遺伝性疾病の為、人に知られたくないということでファブリ-病名を使わないで、「ふくろうの会」という名称としたのです。何処に生活していても公平・公正な医療サービスが享受出来るように、全国活動(5ブロック・7主要地区のセミナー活動)を通じ患者・家族はもとより医療従事者、行政(自治体等)、製薬会社、国会議員、マスコミ関係等に働きかけてきました。

  2015年には「難病法・児童改正福祉法」が施行され、患者の立ち位置が明確になるだけでなく安定した治療が出来る医療費助成制度出来ました。こうした患者会活動を20年間、続けてこれたのも、偏に衞藤義勝先生(東京慈恵会医科大学名誉教授・当会最高顧問)を始め、全国セミナーの世話人を務めていただいた各地元の先生方のご指導の賜物であります。この場を借りて、改めて御礼を申し上げたいと思います。

 今回、コロナの感染危機が我々に教えてくれたことがあります。患者の感染を防ぐのは当然ですが、主治医への感染を防がないと我々にとっての医療崩壊が起きてしまうことです。また地震・水害等の多い日本列島に住むことで、普段から安定した継続治療をできるようにしておくことが必要です。患者も高齢化が進むことで車の運転が出来ず病院へ行っての治療が年々困難になってきます。今後、患者にとっていかなる時でも安心して、安定した治療が出来るようにしておくことが大事です(在宅酵素補充療法+オンライン療法)。

 今後、日々進化する対症療法や酵素補充療法以外に根本的に解決する治療(遺伝子治療、ゲノム医療等)を実現出来るかが重要なことになります。人ごとではないのです。10年後、20年後を想像してみてください。その時の為に、声を出して今何をすべきかを問う、今年はそんなことを考える年にしたいのです。常に希望を持って、活力ある生活が出来る新しいステージつくりを、“ダメというよりどうしたら出来るか”をみんなで考え取り組んでいきたいものです。次世代の為にも。

一般社団法人全国ファブリー病患者と家族の会:役員一同